雨の十月二十二日わな、竿富工房に遊びに行くべ。
2015年 01月 15日
この日も雨なんでよぉ、根津の親方んとこ迄遊びに行くよ。
前日の二十一日にな、江戸和竿睦会の毎年恒例のゼーハー釣り研修会が有ってよぉ、竿富工房にゃぁ親方のゼーハー道具が沢山散乱してたわ。
リアル横綱の竿富親方のゼーハー道具まじまじと眺めてよぉ、もーお竿なんかぁ長年ずーっと使って来たぁ親方の片腕だろ、かなる漆剥げたりしてぇ年季入りまくりだけんどもよぉ、すんげー刻み込まれたぁ歴史っつーもんをまじまじと感じさせてくれんよ。
一回のゼーハー船釣りでよぉ、んなにお竿持ってくんだぜ。
ゼーハー釣りにかける情熱がぁ半端ねぇよな。
親方わぁ何時もゼーハーならぁ、仕舞いが長めの長尺竿が好きだってぇ仰ってるがぁ、此れ等のお竿もんなんばっかだな。
竿辰親方もぉそーだけどよぉ、御自身で使ってるお竿見せていただくとぉ、もー実用に重きを置いてぇ、ほっとんど飾っ気のねぇ、彼方此方修理しまくったお竿使ってんだよな。
この御二方わぁ、もー江戸前の釣りに関しちゃあ超横綱だけどよぉ、やっぱ御自身がぁ竿師で釣り好きったらぁ、お竿がぁぼっ壊れたくれぇ屁でもねぇし、貴族高級和竿使って、がっつり釣り楽しむなんざぁ、貴族だけど貧乏性の俺にゃぁ真似できねぇけど、ちと憧れちまうよなぁ。
親方がぁ修行時代にぃ弟子入りしてたぁ、竿作の古いゼーハー和竿も使ってるそーだ。
若き日の竿富親方がぁ作ったぁお竿だそーで、師匠の竿作さんがぁ見て合格したら焼印押すんだとよ。
仕掛けわぁやっぱ伝家の宝刀、竿富ゼーハー天秤がぁ全部のお竿にぶら下がってたがぁ、この二本鈎もかなる凝って結んでんだよ。
地獄鈎ってぇ程感覚わぁ狭くねぇんだが、上鈎のほーわ拠ってあってな、鈎同士がぁまぁ絡まる事もねぇだろうしすんげー使い易そうだ。
親方の拠り糸の作り方わぁ早ぇえし、すんげー綺麗なんだがぁ、毎回親方に作り方教わってもな、どーも僕ちんにゃあ上手く出来ねぇんだわ。